TheGoal 企業の究極の目的とは何か

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

友人の勧めで「The Goal」という本を読んだ。内容的にはある生産業の工場の製造プロセスを改善し成功へ向かう中で、プロセスとは何か。改善とは何か。そもそも企業が抱える問題とは何かについて物語で説明している。
SIerは製造業ではない。サービス業に近いものだと思う。一見すると役にたたなそう話。しかし、この著者は製造業の改善プロセスから、そもそも改善プロセスで何を改善しようとするか、問題に対してどのように考えるかを製造業とは切り離して考えている。
結局は状況は「何を」「何に」「どうやって」変えるかを見つけ出すことを、自分の頭で考えることだと結論する。
たぶん、銀の弾丸が存在しないということをいいたいのではないかと思う。自分の会社の状況を見れば、もうそれはうんざりするくらいの問題に囲まれている。それに対して自分は答えを歴史やら本やらに探していた。今の状況にあった銀の弾丸があるんじゃないかと思った。歴史に学ぶことは悪いことではない。だけれども、それを元に行動しないのなら何も役には立たない。問題の答えは歴史の中に探すのではなく、自分の中に探さねばならないのかもしれない。

何を

そもそも問題ではないことを問題だと思っていないか。ただすぐに目に付くからそれを問題にしようとしていないか。自分が得意で経験してきたことはどうしても目に付きやすい。でも問題はもっと大きな根源からくるのではないか。そもそも自社が得意とする分野は何で、目的は何か。その目的が達成されている状態とはどのような状態か。そのために何を行えばよいのか。それは現状と何が違うのじゃか。

何に

「何を」から導き出された違いから本来のあるべき姿が見えてくる。(かもしれないw)でもこれを見つけるのは容易ではない。やっぱり、目的を見失いやすくて、局所的な最適解に走りやすいと思う。もっと客観的に広い視野で会社全体を眺めないといけない。・・・それって、一平社員にできることかなぁ。

「どうやって」

まあ前項の「何を」もみつけられたとして、どうやって変えるのか。こうなると人と人のコミュニケーションの問題になる。人の考えを変えるのはとてつもなく難しいからね。自分が問題と思っていることはなにか、何を何に変えたいのか。そのメリットは何か。適切に説明する能力が必要。しかも、説明する相手のプライドを傷つけないように。すごく難しそうだ。そもそもどうやって変えるのかを考えること自体苦痛だもん。失敗を認めざるを得ないし、失敗したらどうしようという不安は常に付きまとう。やはりやったことがないことをやるのは勇気がいる。その中で人間関係も保たないといけないなんて不可能に近い。だから成功する会社って少ないんだな。

そして何を得るのか

きっとそれが社会貢献です。人間が生まれてきた意味なんてなにもないんだよね。でも人間は文明の中で、自分が必要とされることを願い、それをかなえるたえの仕組みを作ってきた。それが社会。そしてそれが人間の本質なんじゃないかな。社会貢献からアイデンティティが確立されて生きることができるのかな。だから自分もがんばりたいと思うのだよね。